Research
ボトムアップ型機能制御による新しい量子機能材料の創製を目指して
仮想空間と現実空間が高度に融合した『超スマート社会』の実現に向けて、それを可能にする新しい量子機能材料の創製が強く求められています。私達は結晶成長中に原子を操り、所望の機能が発現するように原子を配列させる「ボトムアップ型機能制御」に取り組んでいます。具体的には、特徴的な光学特性をもつ機能性不純物である希土類元素を半導体材料中に添加し、高性能な発光ダイオードの開発や、太陽電池の高効率化などに向けた研究を行っています。さらに、添加される希土類元素周辺の原子配列制御および微小共振器構造導入による機能向上にも取り組んでおり、発現する量子機能を数桁程度増大させることに成功しています。また、各種電子材料単結晶育成の基礎となる結晶成長過程の工学的な応用技術に関する教育と研究も行っています。
研究テーマ
- 原子レベル制御結晶成長と不純物添加
- 半導体量子構造
- 半導体/誘電体/金属/絶縁体複合量子・ヘテロ構造
- 希土類添加と物性評価
- 電子・光デバイスの設計・作製と特性評価
研究内容
- III-V族半導体量子構造の原子レベル制御成長
- 希土類添加半導体の作製と物性評価
- 半導体超高速度キャリアダイナミクスと不純物添加効果
- 半導体新規光デバイスの設計・開発と特性評価
- Er添加GaAs/GaInPヘテロ構造発光デバイスの作製
- 希土類添加窒化物半導体による高輝度発光デバイスの実現
- 希土類添加酸化亜鉛薄膜の作製と物性評価
- シリサイド半導体発光材料の作製と光物性評価
- 機能性透明酸化物薄膜の作製と物性評価
研究紹介動画
American Physical Societyにより作成されました研究紹介動画がYoutubeにアップロードされています。その短縮版は3月15日から開催されているAPS March Meetingで放映されています。